難民・避難民と呼ばれる方々の多くは、紛争や迫害などによって強制的に故郷を追われています。
近年、その数は増加の一途をたどり、過去最多の8,240万人と推計されています(2021年6月UNHCR発表)。
見知らぬ土地で数多くの困難に直面しながらも必死に生きる難民の方々。今、あなたにできることがあります。
すべてを失い、国を逃れ…
【シリア難民の家族のストーリー】
レザーンちゃん(5歳)仮名
レザーンちゃんはシリアに暮らしていたとき、内戦に巻き込まれて砲撃に遭い、右脚を失いました。
当時のことをお母さんが語ってくれました。
「砲撃によってレザーンは瞬時に右足を失い、まだ2歳だった息子は、1時間後に息を引き取りました。わたしも怪我をしましたが、この子たちに起きたことに比べれば...」
一家はシリアを逃れ、隣国トルコで暮らしています。
「今は夫が路上でパンを売って暮らしています。私はトルコ語がわからないのでずっと家にいるしかありません。」
「学校に行って勉強がしたい。」とレザーンちゃんは言います。
※年齢は取材当時
世界では今、人口の100人に1人が難民・避難民といわれており、その半数は、子どもです。
2020年末時点で、難民・避難民などとして移動を強いられている人の数は、日本の人口の実に半数以上に当たります。その中で、欧州などの先進国まで逃れられるのはほんの一握り。多くの人々は近隣の途上国へ避難し、避難先で十分な支援を受けられず苦しい生活を送っています。
避難先では仕事もなく、子どもを学校に通わせられず、言葉さえ通じないことも多くあります。故郷に帰れる見通しも立たない中、見知らぬ土地で生きていく不安は計り知れません。さらに、衛生状態が悪く医療体制も充分ではない難民キャンプ・居住地では、多数の難民が新型コロナウイルス感染の危険にさらされています。
「目の前に困っている人がいる。だから手を差し伸べる。」
AAR事務局次長 古川千晶
AAR Japan[難民を助ける会]の活動に温かいご理解とご協力を賜り、心より御礼申し上げます。AARは、ぜい弱な方々の中でもさらに弱い立場の方を支援しています。私たちだけでは全ての方を助けらないのも事実ですが、それでも、一人でも多くの方をサポートしたいという想いで、40年以上にわたり活動しています。
コロナ禍により、難民の方の生活は一層厳しくなっています。日本では想像もつかないような多くの困難がありますが、彼らが主体的に生きていけるように、未来を描けるように、取り組み続けます。
難民の方々の今とこれからを支えていくために、どうぞ私たちの活動を応援してください。何卒宜しくお願い申し上げます。
紛争がすべてを変えてしまいました。ケニアの難民居住地の学校に通っていましたが、南スーダンで受けた教育の証明書がないために進級できませんでした。取り残されたような気持ちです。復学してビジネスを学び、起業するという夢があります。
紛争がすべてを変えてしまいました。ケニアの難民居住地の学校に通っていましたが、南スーダンで受けた教育の証明書がないために進級できませんでした。取り残されたような気持ちです。復学してビジネスを学び、起業するという夢があります。